CEAとは |
CEA= 癌胎児性抗原 Carcinoembryonic Antigen
CEAは、代表的な腫瘍マーカーで現在もっとも多く測定されている。
CEA値は大腸、肺などの癌で陽性となり、また慢性肝炎や糖尿病など
良性疾患でも陽性を示すことがあるが、この場合のCEA値はあまり高くはならない。
健常者では長期喫煙者の陽性率が高く、CEA値は喫煙量に比例し、
正常値上限の2倍位まで上がる。
腫瘍マーカーとは、癌細胞または癌に対するからだの反応によって作られ、
血液や尿、組織などで増加している物質のこと。
しかし、癌細胞だけでなく、正常細胞でもつくられるので、
健常な人の体内にもわずかに存在する。
また、悪性腫瘍だけでなく、良性の疾患でも上昇することがある。
このように、癌以外の原因で腫瘍マーカーが陽性になることを
「偽陽性」という。
CEAが異常値を示す疾患
悪性疾患
・陽性率50~70%
大腸癌、膵癌、胆管癌、肺癌
・陽性率30~50%
食道癌、胃癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、泌尿器癌
良性疾患
肝炎、肝硬変症、閉塞性黄疸
膵炎、潰瘍性大腸炎、胃潰瘍
糖尿病、膠原病、慢性肺疾患
甲状腺機能低下症、腎不全
加齢、喫煙
CEA値(ng/mL)
0.1~5.0正常値
5.0~10.0 軽度上昇 、高齢者、喫煙、良性疾患
(悪性腫瘍も否定できない)
10.0~20.0 中等度上昇 悪性腫瘍を疑う
(良性疾患はまれ)
20.0以上 高度上昇 悪性腫瘍を強く疑う
リンパ節、他臓器への転移を疑う